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活動報告

トロント海外研修2018のご報告


 4月25日から5月7日の日程でカナダ・トロント大学を拠点に5期生を中心としたフィールド研修が行われました。現地での活動について、張茜樺さん(国際公共政策研究科博士後期課程1年)からのご報告です。

トロントの教会におけるホームメイキング

[写真1]PIWCの来訪者がお互い挨拶している光景

 今回、トロントでの多文化研修にて、私たちMOSAICグループは主に教会でのホームメイキングを中心に学んできました。まず、4月29日に、実際にトロントにあるタイプが異なる2つの教会を見学してから、翌日の30日にホームメイキングに関する講義を受けました。その後、トロント大学の研究者と一緒に、トロントと大阪のケースを比較しながらホームメイキングのあり方について検討してきました。4月29日の午前中に訪問したのは、Pentecost International Worship Center(以下、「PIWC」と表記する)という教会であり、午後にCoptic Churchという教会を訪問しました。この2つの教会は、礼拝のやり方から対象者まで、異なるところが多かったです。例えば、前者のPIWCの来訪者のほとんどはガーナ人であることに対して、後者のCoptic Churchの来訪者は様々な国・地域からきた方々に構成されており、よりオープンな教会でした。また、礼拝のやり方については、前者の教会で、来訪者の皆さんも一緒に歌を歌ったり、ダンスをしたりすることをメインとしたことに対して、後者の教会では、ファーザーがメインとする非常に儀式感が濃いやり方をされていました(訪問タイミングが異なるので、見られた光景が異なるだけかもしれません)。

[写真2]グループ写真

 人類学の分野で活躍されているDaswani先生のホームメイキングに関する講義は、最初に投げかけられた「What is home (for you)?」という質問をはじめ、「bonding」と「bridging」の関係などに関する思考は、非常に印象的で意味深かったものでした。ホームというのは、よく言う言葉ですが、普段には深く考えたことがありませんでした。この講義をきっかけに、「自分にとってホームとは何か」について思考してきた他、他の方々のそれに対する考え方も聞けたのが非常に面白かったです。また、ホームとコミュニティーの違いがはっきり分からなかった私は、他のグループメンバーとの議論を通じて、ホームとコミュニティーの異同についても非常に勉強になりました。一番印象に残ったのは、「bonding」と「bridging」の関係に関する内容でした。「bonding」は、特定のグループを自分との間で重要な接点を確立させるが、「bridging」は、グループを超えて、想像された社会的境界を越えた他者とのつながりを作り出すかもしれないという説でした。

 私たち訪問した2つのチャーチは各自その特徴があるので、どちらかがより良いなのかのようなことが言い切れないですが、よりコミュニティーの「bridging」になっているのは、より「bonding」されていない後者のCoptic Churchかと思いました。

 

(2018年6月1日, 張)

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