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活動報告

5期生のプロジェクト・ラーニングのご報告(こんみょん -Resonance Project-)


 5期生のプロジェクト・ラーニングについて、坂場大道さん(言語文化研究科・博士前期課程2年)からご報告です。未来共生プログラムでは2年次に様々な機関と連携し、プロジェクトを企画・実施します。坂場さんたちは北大阪朝鮮初中級学校と連携し活動しました。以下、坂場さんからのご報告です。

こんみょん -Resonance Project-

[写真1]パタパタ大会の様子

私たちのグループは「周知」をキーワードに、社会で多数派とされる人々に、少数派とされる人々に関わる問題を認知してもらう、という意思のもとにチームを結成しました。公共SLの受け入れ先として私がお世話になった北大阪朝鮮初中級学校(以下北大阪)では、「日本人」(日本に住む在日コリアンではない人々)が「在日コリアン」と呼ばれる人々について、いかに無知であるかを痛感し、無意識に自分が差別する側に立ってしまうことがあることを認識しました。この経験を踏まえ、私たちは北大阪と協働し、複数のイベントの開催を通じて、可能な限り多くの阪大生に在日コリアンの人々の身近さを実感してもらうことを目的に活動に励みました。そこで問題となるのが、以前から関心のなかった人々の注目をどうやって集めるか、という方法論です。私たちは、解決策を模索する中、限られた人数のプロジェクトメンバーだけでなく、各イベントに足を運んだ人々が友人・知人を誘い、新たなつながりを創造するという案に至りました。換言すれば、プロジェクトメンバーを中心に据えた一つの円ではなく、参加経験者それぞれが新たな円の中心となり、多数の円が描かれることによって波紋のように認知を拡大する、ということです。グループの名前は朝鮮語で「共鳴」を意味する「こんみょん」に決めました。

[写真2]サマーフェスタでの出店の様子

グループでの活動はStudy sessionとEvent sessionの二つに大別されます。前者では、グループメンバーが読書会や火曜行動、阪神教育闘争の記念集会、北大阪のオープンスクールへの参加を通して、在日コリアンの人々の歴史や朝鮮学校の現状について学びました。後者では、北大阪の幼稚班から中級部までの子どもたちと阪大の学生が交流できる場として、パタパタ大会、サマーフェスタへの出店、座談会という3つのイベントを開催もしくは共催しました。パタパタ大会では、相手チームの色の段ボールを、自分のチームの色に裏返すパタパタというゲームを北大阪で行い、子どもたちと心を通わせました。毎年夏に開催される北大阪の夏祭りであるサマーフェスタでは、大阪大学として冷やしパイナップルをチャリティー出店することで学校関係者と交流を深めました。座談会は、議論ではなく対話に基づいたp4cという形式で、中級部の生徒6名と「勉強とは何か」というテーマについて参加者全員が同等の立場で考えを共有しました。

3つのイベントを通して合計30名ほどの阪大関係者に関わっていただくことができました。イベント後に実施した、参加した阪大生に対するアンケートからは、北大阪に足を運ぶことで在日コリアンの人々や無償化・補助金問題という朝鮮学校に関する問題について見えてくるものがあることが明らかになりました。現時点でPLとしては一つの節目を迎えますが、今後も北大阪と阪大の繋がりが継続し、認知の輪が広がり続けることを願ってやみません。

 

(2018年7月31日, 坂場)

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