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活動報告

3期生のプロジェクト・ラーニングのご報告(コトバのみなとプロジェクト)



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 3期生のプロジェクト・ラーニングのご報告です。今回は「コトバのみなとプロジェクト」の査凌さん(医学系研究科・医学専攻・博士課程2年)からのご報告です。同プロジェクトのメンバーは査さんと伊藤駿さん(人間科学研究科・博士前期課程2年)、岡本かおりさん(同)です。同プロジェクトは大阪市港区役所協働まちづくり支援課の協力を得て、7月13日(水)に「LDとディスレクシアの子どもへの理解と支援の現状」(場所: 大阪市港区民センター 1Fホール)などのイベントを企画・開催しました。以下、査さんからのご報告です。

 

 

コトバのみなとプロジェクト:ディスレクシアの支援

[写真1]講演会の様子

[写真2]当日の配付資料

 コトバのみなとプロジェクトのきっかけは履修生の伊藤が2015年度、大阪市港区役所協働まちづくり支援課において公共サービスラーニングを通して感じた「共生の課題」です。それは港区内で幅広いサービスが提供されているが、これらの多様なリソースにアクセスできている人が港区民全体の何割を占めるのであろうか、ということでした。尚且つ、今年の4月に「障碍者差別解消法」の施行に伴い、公的機関による「合理的配慮」が義務付けられるものとなりました。そこで、我々は障がい当事者および家族とサービス提供者などが十分にコミュニケーションが取れているかどうかに注目し、見えにくい障がいとして認知度の低い集団である「ディスレクシア」と呼ばれる識字障がい・書字障がいを抱えた方々を対象としたプロジェクトに取り組むことになりました。

 本プロジェクトではディスレクシアをもつ方々が十全的に社会参加できる環境の構築を目指し、活動を通して社会モデルで考えた時の「障がいのない社会」をつくる先進的な事例として港区が位置付けられることをねらいとしました。そこで、港区役所と未来共生プログラムが協働し、①ディスレクシアについての知識および当事者団体・支援機関に関する情報の習得、②ディスレクシア自体の認知度および支援者になりうるという意識を向上させる啓発活動、③支援に必要なハード・ソフト両面での環境整備、三つの側面での活動を行いました。7月9日には日本ライトハウス情報文化センターへ見学し、7月13日には「LDとディスレクシアの子どもへの理解と支援の現状」講演会を開催しました。講演会当日、平日にもかかわらず想定を越した港区内外から多くの方々に参加をいただきました。参加者層としては教員、保護者が大半を占めましたが、行政職員や子どももいました。アンケートを集計したところ、参加した教員の多くがディスレクシアの子どもへの教育法に困難を抱えており、その糸口を見つけるために講演会に参加したことがわかりました。ディスレクシアの子どもに応じて指導と支援の大切さを理解してくださり、これから教育現場でいかせるためさらに勉強したいという感想もあり、実り多い講演会になったと思っています。現在、ディスレクシアについて関連施設・機関および書籍の紹介を中心にウェブサイトを作成し掲載しています。

 本プロジェクトを通じて、ディスレクシアをもつ方々の、自由で安全な社会参加の実現ためには、情報の伝達、社会環境のバリアフリー化に必要な支援者や支援技術、物品の整備などにおいて、多くの課題があることが分かりました。これらの課題の所在を広く社会の方々、あるいは、障がいをもつ方々の支援に携わる方々に広く普及することが大事です。最後になりましたが、私たちと共に活動をしていただいた関係者の方々にこの場を借りて御礼申し上げます。

 
 

(2016年9月28日, 査)

 

 
 
 

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