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活動報告

海外インターンシップ(アメリカ合衆国)

海外インターンシップのご報告です。未来共生プログラムでは3年次に半年ほど様々な国でNGO、NPO、学校の公的組織でインターンとして活動します。林貴哉さん[言語文化研究科・博士後期課程2年]はアメリカ合衆国カリフォルニア州のベトナム人コミュニティで活動しました。以下、林さんからです。

在外ベトナム人コミュニティにおける声の発信

[写真1]旧正月のお祭りでのブースの出展

[写真2]SBTNのスタジオにて

 私は関西の外国人支援団体においてベトナム語での情報発信しているため、他国のベトナム人コミュニティでの実践に関心を持っていました。そこで、アメリカ合衆国カリフォルニア州の中でもベトナム人が集住しており、リトルサイゴンと呼ばれる地域に位置するSBTNで海外インターンシップを行いました。そこでは、ベトナム語でニュース番組やエンターテイメント番組など多様な番組が放送されています。2001年に設立された際の目的は、在外ベトナム人コミュニティの声を守り、発展させることであり、メインターゲットはベトナム難民1世でした。現在はベトナム人若年層を対象に、ルーツ、故郷の伝統文化を伝えることを目的とした番組の制作やイベントの開催も試みられています。私がインターンを行っていた期間には、若い世代のベトナム人が参加する歌唱コンテストと、ベトナム人歌手によるコンサートとが一緒に開催されるSBTN VOICE FINALという音楽イベントが開催されました。

 インターンシップを行った3か月間継続していたのが番組収録の見学であり、Victoria To Uyen Showというトーク番組へは2回出演しました。1回目に出演したのはインターンシップの開始時であり、海外インターンシップの理由と目的に関する説明と日本のベトナム人コミュニティについての紹介を行いました。インターンシップ最終日の番組では3ヶ月のインターンシップを通して得た学びについて話をしました。番組は基本的にベトナム難民として祖国を離れざるを得なかった人々に配慮したものとなっており、番組で使用されるベトナム語も、1975年以前の南ベトナムで使用されていた「伝統的なベトナム」でした。現代のベトナム語を学んできた私にとっては戸惑うこともありましたが、番組ホストの質問に答えることを通して、このコミュニティで重視されている視点を知ることができました。

 インターンシップの期間には旧正月のお祭り(Tet Festival)が開催され、SBTNもお祭りの会場でブースを出展し、私は音楽イベントについての広報を行いました。ブースに立ち寄った若い世代のベトナム人にはベトナム語の番組は見ないという人もいましたが、高校などでベトナム語を学んでいるという人もおり、コミュニティでの言語的な広がりを感じました。さらに音楽イベントSBTN VOICE FINALの当日には、ベトナム難民2世の世代にあたる自分と同年代のスタッフと共に運営の補助を行いました。SBTN設立の目的は、在外ベトナム人コミュニティの声を守り、発展させることでしたが、各世代にはそれぞれの声があり、様々な世代が自分たちの表現方法を模索していると感じました。さらに、いずれの活動もベトナム系アメリカ人自身によって運営されているものであり、自分自身の表現したいことを追及しているという点が印象的でした。

(2019年7月31日, 林)

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