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活動報告

海外インターンシップ(3期生: フィリピン)


 3期生の海外インターンシップのご報告です。未来共生プログラムでは3年次に半年ほど様々な国でNGP、NPO、学校の公的組織でインターンとして活動します。伊藤莉央さん[人間科学研究科・博士後期課程2年]はフィリピンで小学校での活動に関わりました。以下、伊藤莉央さんからです。

小学校でのインターンシップinフィリピン

[写真1]オーバーランド小学校の様子

 フィリピンから多くの方が就労などで来日しており,その子どもたちの教育課題が全国的に取り上げられるようになりました。そこで私は,フィリピンで子どもたちが実際にどのような教育を受けているのか,来日の背景についてより深く考えるために,フィリピンの公立小学校である,Overland Elementary School(以下,オーバーランド小学校)で3か月間インターンシップを行いました。オーバーランド小学校は,フィリピンの首都マニラからバスで3時間ほどのの距離にある,バガックという小都市にある小学校です。1学年約30人ほどの小規模校で,校長先生を含め9人の先生が在籍しています。

 ①地区の算数やスポーツのコンペティションに出場する子どもに対するサポート。②子どもたちに日本の文化を紹介する。以上が,オーバーランド小学校の校長先生から与えられたインターンシップ中の主な業務内容でした。日本の学校とは異なり,フィリピンでは運動会や文化祭のような行事は,学校ごとではなく,地区ごとに行われることが一般的で,そこには参加を表明した子ども,先生が推薦する子どもだけが出場することができます。私は,こうした行事に出場する子どもたちに対するサポートを行っていました。子どもたちとの関係性をつくっていくこと,これが今回のインターンシップで最も難しいことの1つでした。言語の課題という面ももちろんありますが,フィリピンでは,日本で言うところの学級活動や,昼食をみんなで一緒に食べるといったことのように,授業以外に集団で何かを行うということがほとんどなかったからです。授業以外で接することがあまりないなかで,子どもたちに個別に接していくということは,予想以上に難しかったです。日本の文化紹介では,日本の折り紙やけん玉,食文化,日本の学校の紹介などを行いました。しかしフィリピンでは,留年の制度があり,4年生の教室に(だいたい10歳ぐらい),かなり年上の子(14歳ぐらい)もおり,このような子に興味をもってもらうように日本の文化を紹介するということが困難である時もありました。こうした中,ただ単に紹介するだけではなく,実際にけん玉で遊んでもらうなどして,実物に触れてもらう機会を設けることで,どの子にも興味をもって私の紹介するものに接してくれるようになりました。

[写真2]習字の活動

 今回のインターンシップを通して,日本とフィリピンの学校文化の違いについて,実体験から経験することができました。具体的には,フィリピンではクラス行事のような集団活動があまり行われないということ,先生たちも授業の指導を中心に日々の活動を組み立てていることなどです。今後日本の学校におけるフィリピンの子どもたちの教育課題などを考えていく時には,今回の経験から子どもたちが来日するまでにどのような学校教育を受けてきたのか,その背景から思いを巡らせていきたいと思います。

 

 

 

 

(2018年8月1日, 伊藤莉央)

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