ホーム > 活動案内・報告 > 活動報告 > 海外インターンシップ(スウェーデン)

活動報告

海外インターンシップ(スウェーデン)

海外インターンシップのご報告です。未来共生プログラムでは3年次に半年ほど様々な国でNGO、NPO、学校の公的組織でインターンとして活動します。山口真美さん[人間科学研究科・博士後期課程2年]はスウェーデン・ストックホルムにある学校で活動しました。以下、山口真美さんからです。

海外で暮らす日本にルーツのある子どもたちと教育

[写真1]作品展示会の習字

 日本で外国にルーツを持つ子どもたちが増加しているが、海外で暮らす日本にルーツのある子どもたちはどのような形で日本の教育に触れているのだろうか。そんな疑問から、わたしはストックホルム日本人補習学校(以下、本校)に受け入れていただき、インターンシップに従事しました。本校はスウェーデンの首都、ストックホルムにある北欧最大の補習授業校です。本校は創立約40年の歴史を持ち、小学校1年生から中学校3年生までの約150名が通っています(2018年12月時点)。毎週土曜日、午前9時から「朝の会」が始まり、国語と算数(数学)あわせて5コマで日本の学習指導要領に沿った学習を行っています。

 活動内容としては、まず授業日に、学習が思うように進まない子どもたちの個別支援や先生方の補助を行いました。また、放課後には、希望する生徒に対して、数学の補習を担当させてもらいました。本校の児童生徒は大多数が国際結婚家庭出身で、第一言語が日本語ではないことも多かったのですが、一人ずつの課題に応じた支援を心がけました。本校に限ったことではありませんが、補習授業校は人・物・お金のすべての面で十分とは言えない環境の中で、システム面の変更やボランティアの活用、授業の工夫・改善等を通して、学校の存続とより多くの児童生徒の受け入れ、さらに一人でも多くの学習内容の理解の両立を目指して奔走しています。帰国子女のために始まった在外教育は、その対象を拡大させつつ重要な役割を果たしていることを、一生懸命勉強する子どもたち、熱心に教える先生方、学習を支える保護者の方の姿から感じました。

[写真2]音読発表会の様子

 授業日以外の平日は、事務所の蔵書(2000冊超)についてのデータベースを構築し、登録するという作業をお手伝いしました。これにより図書を保護者・子ども・講師の先生に公開することができるようになり、海外という環境で手に入る日本語図書が限られている中で、子どもたちに対して教育資材の提供および教育環境の充実にささやかながら貢献ができたと思います。

 滞在中には、先生方のご厚意ににより、インタビューをさせていただいたり、公立のインターナショナルスクールの母国語授業や私立高校の見学に行ったりもさせていただき、スウェーデンにおける教育の状況を知ることができました。特に、スウェーデン教育の素晴らしい面ばかりでなく、現地にいるからこそ見えているリアルな課題についても伺うことができたのが収穫でした。

 海外での長期滞在は初めてでしたが、おかげさまで総じて快適かつ充実した日々を送ることができました。空いた時間に街に出たりfika(スウェーデンのお茶文化)を楽しんだりして現地の生活を謳歌したこと、国際結婚等でスウェーデンに渡った・スウェーデンで生まれ育った人たちの話を伺ったことは、遠くて近い日本に思いを馳せ、多様化する日本のこれからを再考する機会となりました。

(2019年7月11日, 山口)

« 活動報告 一覧へ戻る