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活動報告

集中講義「Disaster management and Humanitarian Action」in INDONESIAのご報告

 2014年2月22日~3月9日、本プログラムの集中講義である「Disaster management and Humanitarian Action」をインドネシア国立ガジャ・マダ大学(UGM)で行いました。
 UGMには本プログラムのサテライトが設置され、塚本俊也特任教授が中心となって、災害危機管理や人道支援に関するセミナーや授業など様々な活動を行っています。
 今回の集中講義はUGM大学院国際関係学科との連携で行われ、本プログラムの履修生5名とUGMの学生11名が一緒に講義を受けました。

多文化の中で学ぶこと、活動していくことの難しさと楽しさを体験する

 本授業では「災害時におけるUGMの危機管理体制を提案する」という課題が提示され、学生、管理者、コミュニティの3つのステークホルダーのグループに分かれて、グループワークを中心に行いました。履修生とUGMの学生が英語でコミュニケーションをとりながら、一つの課題に対して提案をまとめていきました。
 講義は、プロジェクト・サイクル・マネジメント(PCM)のアプローチを学び、塚本特任教授が実際に実践の場で提案したConcept paperを用いて、プロジェクトの目的、手段を読み解き意見交換を行ったり、多国籍、経年の統計データから貧困国の保健衛生の課題を抽出したりするなど、人道支援の取り組みとして実践的な授業が行われました。
 さらに課外授業として、インドネシアジャワ島中央部に位置する活火山ムラピ山をフィールドに、2010年の噴火で大きな被害があり、現在も居住制限が行われている集落に災害と防災に関する意識調査を行いました。UGMの学生と履修生がペアになり、集落の住民宅を一軒、一軒訪問してヒアリング形式で調査を行いました。履修生はインドネシア語やジャワ語など現地の言語を用いて調査を行う必要性と難しさを感じていました。

[写真1]講義の様子

[写真2]課外授業 ヒアリングの様子

[写真3]グループワークの様子

[写真4]受講生全員集合

災害多発国同士の連携の必要性を感じる

 地域住民を対象とした防災教育活動に取り組むNPO団体「IKC INDONESIA」を訪れました。当団体は、JICAの支援のもと日本のNPO団体が防災活動の啓発方法を伝授、支援したことがきっかけとなり組織された団体です。当該団体では、日本から伝えられた防災啓発プログラムをインドネシアの経済事情や文化にあわせて工夫を加えて実施していました。
 今回の訪問は、履修生の一人が本プログラムの必修授業である公共サービス・ラーニングのインターン先で当該団体の活動を知ったことがきっかけで実現しました。UGMの学生達にとってはローカルな現場での取り組みを知る有意義な訪問となり、履修生にとっては日本でのノウハウが他国で活用され、さらに進化している事象を学ぶ機会となり、互いに災害の多い国同士が共に学ぶ意義を肌で感じた瞬間でした。

[写真5]実践者からの講義を聞く

[写真6]防災プログラムを体験してみる

[写真7]災害対策局での意見交換の様子

さまざまなステークホルダーから学ぶ

 授業以外にジョグジャカルタ州災害対局、赤十字など災害に関わる諸団体を訪問しました。今回の訪問では大阪大学とUGMが共同で開発した「災害情報予測システム」のアプリ 「Cared」の紹介を行い「災害時にも多くの人々がボランティアに参加を希望するが、支援すべき人、場所の情報がわからないので、役に立つと思う」と感想をいただきました。
 履修生は「なぜ、インドネシアでは多くの人がボランティアに参加するのか」と質問し「インドネシアでは人と人のつながりが強いため」との回答があり、インドネシアのゴトン・ロヨン(gotong royong)という相互扶助の慣習を知るきっかけとなりました。

インドネシアの多彩な文化を知る

 ボロブドゥール遺跡、プランバナン寺院遺跡の二つの世界文化遺産を見学したほか、昔からインドネシアの人々に親しまれてきたラーマーヤナとマハーバーラタ物語の舞台劇を鑑賞したり、伝統的な染色技術であるバティックの体験したり、ムラピ山の火砕流の痕をジープで巡ったり、民族楽器ガムランの演奏を体験するなどインドネシアの歴史、文化、自然を五感で感じる機会を設けました。
 また、日々の市内移動では、スコールが降るたびに街が洪水になり、ベチャ(人力三輪車)、バイク、自動車、バスが混在し交通渋滞が慢性化しているなど、経済発展の著しいインドネシアの活気と課題を体感して学ぶことができました。

[写真8]ボロブドゥール遺跡

[写真9]ムラピ山の災害コミュニティミュージアム

 

 

(2014年4月28日, 石塚)

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