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活動報告

卒業生の活躍(1期生 長澤さん)

未来共生プログラムの卒業生である長澤(塚野)理加さん(1期生)から近況報告です。長澤さんは未来共生プログラムに1期生として加わりインドネシアにおけるフィールドワークなど様々な活動をしてきました。このたび、近況の報告をお願いしたところ快く引き受けてくださいました。以下、長澤さんからです。

私の3年間 未来共生とその後

[写真1]ジン大の企画で東広島のモスクを訪問
[写真2]調査先でロウ描きを教えてくれた村の女性と
[写真3]今年4月バティックに関するイベントを開催
[写真4]ジン大でバリガムランワークショップを開催

 2016年に修士課程を修了後、広島に住んでいます。この3年間、広島とインドネシアでいくつかの活動に関わっています。まず、市民大学・ひろしまジン大学(ジン大)に参加しています。ジン大は広島県全域をキャンパスに見立て、歴史・地域活性化・異文化理解・アートなど様々な切り口で学びの場を提供するNPO法人です。参加者、スタッフとも一般市民が自分の関心に沿って緩やかに参加できます。私は運営の補助として関わるうち、やがて自身の研究対象であるインドネシアの文化を市民に伝えるワークショップも開くことができました。

 広島ではインドネシアにルーツを持つ家族や留学生との出会いにも恵まれ、彼らが集うモスクやハラルフードのお店を訪問することも増えました。先述のイベントはそのような出会いが積み重なって実現したものです。最近では技能実習生の通訳をする機会もあります。

 一方で、修論の調査を行ったインドネシア、ジョグジャカルタにも毎年渡航し、伝統的なろうけつ染め(バティック)の調査を行っています。バティックの古い図柄を保管するお宅に聞き取りを行い、バティックが伝統的に作られてきた村でロウ描きを学びました。およそ1年かけて大きさ1.15m x 2mの手描きバティックを完成させました。根気と集中力を要する作業が、布に哲学的な意味と価値を込める過程だと実感しました。これらの経験は『未来共生学』第6号にエッセイでまとめています。

 2013年、入学と同時に未来共生1期生となった私は、プログラム創成期に様々な経験をさせていただきました。6年間の会社員生活を送ってきた自分にとっては戸惑い、悩む日々でしたが、それまで見てきた社会を捉えなおす時間でもありました。

 岩手県野田村でのプロジェクト・ラーニングでは現地の接点となってくださる方々と、どう協働するべきかを模索しながら進みました。カナダやインドネシアでの海外研修では、各国が複雑な問題を抱えつつ体現している多様性のあり方を目の当たりにしました。どの共生の場にも異なる立場と言い分があり、一つの視座だけが真実とは限らないことを学びました。

 卒業後も試行錯誤は続きますが、行動を起こせば何らかのフィードバックを得て改善へ繋げられると考えるようになりました。今後は、より技能実習生と接する機会が増えると思われるので、微力ではありますが彼らの日本生活をサポートしていきたいです。また、広島という場、そこに暮らす人を知ることにもう一歩踏み込み、人が出会う場を作っていきたいと思います。

(2019年7月17日, 長澤)

 

 

 

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