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活動報告

「60万回のトライ」上映会@大阪大学のご報告


 2015年7月5日(日)「60万回のトライ」上映会@大阪大学が、基礎工学部Σホールで開催されました。当日は多くの方々が会場にいらっしゃいました。ご報告をできればと思います。

 今回の企画は、昨年度の未来共生プログラムの授業である「公共サービス・ラーニング」を通じたご縁で開かせていただいた「神戸朝鮮高級学校美術部との交流会」(2015年3月16日)のつながりから生まれました。その交流会の学生さんの作品を見に来られた方の中に「60万回のトライ」の映画監督である朴思柔(ぱく・さゆ)監督と朴敦史(ぱく・とんさ)監督がいらっしゃり、お話をしていく中で、映画上映会の企画が決まったのです。映画上映会は未来共生プログラムの履修生主体で運営されました。運営事務局は井坂智人さん[1期生;国際公共政策研究科]、坂口恵莉さん[1期生;人間科学研究科]、西澤歩未さん[3期生;人間科学研究科]の3人で構成されました。

[写真1]当日の会場の様子

 上映会は坂口さんの司会から始まりました。その後、朴思柔監督と朴敦史監督が壇上に上がり、ご挨拶をされました。朴思柔監督はソウル出身でこの映画を撮影されたときは、日本に来て3年目だったそうです。一方、朴敦史監督は京都出身で朝鮮学校に通った経験はなく、日本人の多くいる学校に通い、学童期を過ごしてこられました。同じ民族であっても、異なるバックグラウンドを持つお2人が大阪朝鮮高校を3年間にわたって取材し、製作した映画が「60万回のトライ」です。

 映画は大阪朝鮮高校のラグビー部を中心に、朝鮮高校の日常に迫るドキュメンタリーでした。映画の中での監督は在日コリアンを「マスコミが朝鮮半島の政治情勢を報道する中で、在日コリアンはK-pop、J-popも愛する。韓国、北朝鮮、日本、3つの社会をつなぐような存在」と表現しておられました。映画の中では大阪朝鮮高校のラグビー部の日々の練習、ケガ、試合の様子など、いろいろな場面が捉えられていました。そして、花園における第90回全国高等学校ラグビーフットボール大会(2010年)で、準決勝戦の様子も描かれていました。

[写真2]ご挨拶をなさる朴思柔(ぱく・さゆ)監督と京都出身の朴敦史(ぱく・とんさ)監督

[写真3]司会をする坂口恵莉さん

 映画が終わり、朴思柔監督と朴敦史監督がお話しくださいました。朴思柔監督は当時、ガンの治療中で、映画が完成するまで生きていられるかどうか心配だったそうです。朴敦史監督は在日3世ですが、朝鮮学校に行ったことがなかったため、朴思柔監督に映画作成を誘われたとき、興味があって朝鮮学校に行ったそうです。それが「60万回のトライ」製作の始まりとのことです。

 映画を撮っていく中でお二人は朝鮮学校は在日コミュニティの中心であると思うようになりました。朝鮮学校は自分たちのアイデンティティを理解する上で、また、在日コリアンが日本人との関わりを学んでいく場として非常に重要な場所である、との認識を持つに到りました。そういうことがわかったとき、「60万回のトライ」を製作できて非常に誇らしかった、とおっしゃっていました。

 映画の上映会を終えた後、意見交換のため有志で簡単なセミナーを行いました。「60万回のトライ」を観ることができてよかった、という意見をたくさん頂きました。当日、お越しくださった皆様、ありがとうございました。

 

(2015年7月6日, 平尾)

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